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廣内 淳; 渡嘉敷 雄士*; 高原 省五; 真辺 健太郎
JAEA-Research 2021-001, 284 Pages, 2021/03
日本原子力研究開発機構が開発した確率論的事故影響評価(レベル3PRA)コードOSCAARでは、国際放射線防護委員会(ICRP)の刊行物に基づいた内部被ばく線量係数を使用して公衆の被ばく線量が評価されている。内部被ばく線量係数に係るパラメータの一つである消化管吸収率には推奨値が与えられている。しかしながら、の値には不確かさがあると報告されており、その不確かさによって内部被ばく線量がどの程度の影響を受けるのかの調査は限られている。そこで本報告書では、の不確かさによる内部被ばく線量への影響を調査するため、体内での放射性核種の移行モデルを用いてを変化させた解析を行い、内部被ばく線量係数との関係式を導出した。関係式を求めた結果、半減期が半日以上の核種に対しては、内部被ばく線量係数はの1次関数で近似でき、半減期が半日未満の核種に対しては、の3次関数で近似できることを示した。
山口 彰*; 本間 俊充; 小倉 克規*; 成宮 祥介*
no journal, ,
原子力発電所の確率論的リスク評価に関する実施基準(レベル3PRA編)(以下、「レベル3PRA標準」という)は、原子力発電所の出力運転状態及び停止時を対象とし、内的事象及び外的事象のいずれの起因事象にも適用できるレベル3PRAを実施する際の要件及びそれを満たすための具体的方法を規定しているものであるが、レベル3PRA標準:2008が制定されて以来、5年以上が経過したことから、改定することとした。その際、レベル3PRA標準:2008以降に公開されている文献や文書、福島第一原子力発電所事故からの知見又は教訓に関連した国内外の動向についても調査し、レベル3PRA標準への反映事項について検討するなど、最新知見の取り込みを図るとともに、品質や透明性の確保が適切に行われるよう、要求事項の見直しを検討した。本セッションでは、レベル3PRAの意義、今回の改定の概要及びレベル3PRAの評価概要について紹介する。
玉置 等史
no journal, ,
現在から将来においてリスク情報の活用に参照されるPRAに必要となる技術開発の方針の策定に資すること、並びにPRAに携わる若い世代の研究者・技術者の育成にも寄与することを目的とし、令和元年度に「確率論的リスク評価の活用及び手法調査」研究専門委員会を設置した。レベル2及びレベル3PRA研究の現状の動向を把握するにあたり、本研究専門委員会では、研究の歴史が長い軽水炉における事故進展をベースに各々の施設で想定される事象における評価すべき項目、データや研究の実施状況を整理した。本稿では、軽水炉をはじめ高速炉,高温ガス炉及び核燃料サイクル施設と多岐にわたる施設を対象としたレベル2及びレベル3PRAの現状の研究動向を調査した結果の概要について述べる。